しばらくすると女性陣がリビングに戻って来た。

桜はどこかすっきりした表情をしていて、二人に話を聞いてもらったお陰だな。

桜と目が合うとにっこり笑ってくらたから、きっと大丈夫。

「みぃー」

みぃを見つけた新はみぃの足にギュッとしがみついた。

「あっくんどうしたの?」

「へへ。ちょっと寂しかっただけ」

新の言葉を聞いたみぃは、しゃがんでギュッと新を抱きしめた。

「もう寂しくないよ。一緒に遊ぼっか」

そう言って、手を繋いでリビングに置いてあるおもちゃで遊びだした二人。



「子どもって自分に素直に色々言えるのいいですよね………」

葵の言葉に思わず頷いてしまった。

「大人になるとどうしても色々考えてしまうもんな」

「新にはこのまま素直な子に成長して欲しいな。そしたら、さらに甥っ子バカになりそうですけど」

「ハハハ。日向、甥っ子バカって面白いな」

俺の言葉に日向は照れながら

「新は人懐っこいから、誰にでも好かれるんですよ。幼稚園でもモテモテらしいし」

「そうなの?」

「なんかそうらしいよ。彩が言ってた。新を迎えに行ったら、『もっと新くんと遊びたいー』って泣き出す子が時々いるって」

「城之内家の人間はみんな優しいから、それ受け継いでるんだろうね。俺もいつか仲間入りしたいなー」

「「待ってるよ」」

葵の言葉に彼方と日向は優し差に包まれていた。