「かな兄、それ本当?」

「当たり前だろっ‼こんなときに嘘つかないよ」

「小児科医だったかな兄から見て、俺は小児科医に向いてる?」

「研修中の葵をずっと見てたわけじゃないから、分からないけど、俺と彩は、新の診察をしてくれた葵を見て、小児科医に向いてるねってお互い言い合ったんだよ」

「………………それマジ?」

「マジマジ。新への接し方見ても優しいし、子ども相手に向いてると思うよ」

「俺………今日三人と話せて良かったです」

葵の中で、覚悟が出来たのかも知れない。


「悩んだときには、相談していいんだからな」

そう言って葵の肩を叩いた日向。

「ひな兄………ありがと」

自分の希望する科はどこか………

医療関係者みんなが悩んで答えを出してきた事を今、葵が乗り越えようとしている。

じっくり悩んで考えて、悔いのない様にして欲しいな。



きっと今回の事で葵の中で色々踏ん切りがついたはずたから、答えはすぐに出そうだな………