新の言葉に視線はかな兄へ………

「ハハ、子どもはよく見てるし、お喋りだよなー。………実はさ………二人目出来たんだ」

かな兄の言葉に心配そうにしていたみぃの表情は一気に明るくなって

「うそっ‼ おめでとうっ‼」

そう言って新に抱きついた。

「ぼくね、おにいちゃんになるんだよ」

そう言った新の顔は、もう既にお兄ちゃんの顔つきだった。

「そかー。新、兄ちゃんになるんだな。楽しみだなー」

新の頭をゴシゴシ撫でるひな兄も嬉しそうだ。

「へへ、ぼくおにいちゃんになれるんだ~」

本当に嬉しそうに言う新を見て、兄弟って必要なんだなと実感した。

「今回も悪阻大変なの?」

みぃの言葉に苦笑するかな兄。

「新の時よりはマシだけど、辛そうだな………こればっかりは代わってやれないのがもどかしいな………」

かな兄の言葉には見てるしか出来ない事へのもどかしさが含まれている。

「今日も本当は彩は行くつもりだったんだけどね、俺が今は無理する時じゃないって言ったんだ」

「赤ちゃん大事にしてもらわなくちゃね。かな兄が正解だよ」

みぃの言葉にはどこか重みがあった。