暫くして、みぃが戻ってきたと連絡があった。

コンコンコン

『はぁい』

中からの返事を聞いてからドアを開けた。

『つーくん、ごめんなさい』

開口一番に、みぃが謝ってきた。

『俺もみぃの気持ち、ちゃんと分かってなくてごめん。でも、病院から出るのは止めて欲しい。何かあった時、見つけれないから。もし、見付けれなかったら、辛い思いするのはみぃなんだぞっ‼………俺は、まだまだ未熟で正しい判断が出来てないかも知るないけれど、みぃの気持ちに寄り添うように心掛けるから。だから、みぃも俺には隠さず話してほしい』

俺の話を聞きながら、目に涙を溜めるみぃ。

泣かせたい訳じゃないんだ………

『体調はどう?寒いとか怠いとかない?』

『戻ってくるまでは、寒かったけど、病室に入ってからは大丈夫』

『そっか………診察してもいい?』

『うん………』

『あ、俺外で待ってます』

葵が慌てた様子で言葉を紡ぐ。

『葵、ここにいて?』

『いいの?』

『うん。少しだけ………手握ってほしい』

『っ‼………分かった。じゃぁ、側に居るね』

二人のやり取りを見てほのぼのしない人はきっといないだろう………

それくらい、暖かな雰囲気にこの二人は包まれていた。


診察をして、特に異常は見られなかった。

入院中入れていた点滴を再び入れる。

ただ、無茶をしたから夜中に熱が上がるかも知れない。

そうみぃに伝えると、みぃは苦笑していた。


『葵、側にいてくれてありがとう』

『みぃは気にしなくていいよ。俺は側に居れてラッキーだったから』

『ふふ。良かった………』

『みぃ?少し休もうか』

彼方の言葉に小さく頷いたみぃは、ゆっくり目を閉じて眠ってしまった。