『わかった。みぃ、聴診させてね?』

そう言いながら、聴診を始める。

彼方に支えてもらって椅子に座るみぃを素早く診察する。

音は悪くないな………

喘息は大丈夫そうか………

最近は落ち着いている喘息だけど、注意を払うことに変わりはない。

『うん、いいよ。次、口開けて』

言われるままに、口を開けるみぃ。

『赤いな………喉痛いでしょ』

コクンと小さく頷いたみぃ。

『彼方、辛そうだから、そこのベッドに寝かせてあげて』

『サンキュー。悪いな』

そう言いながらみぃをひょいと抱き上げてベッドに寝かせた彼方。

『みぃ、いつから辛かったの?』

『ん……朝』

『呼吸は苦しい?苦しくない?』

『大丈夫』

『腹痛はする?しない?』

『大丈夫』

『頭痛はする?しない?』

『………ちょっとだけ』

『目眩はする?しない?』

『………ちょっとだけ』

どこがしんどいのか聞いても『大丈夫』や『へーき』しか言わないみぃに、こっちから質問することにしている。

これだとまだ答えやすいみたいで、『ちょっと』と答える時は辛いんだろうなと判断している。

でも、これもいつまで続くか………

治療は素直にさせてくれるのに、そこまでの過程がなかなか大変なみぃ。

いい方法が見つかればいいんだけどな………