「…………今はね、何も食べれそうにないの……」

「「「…………」」」

「でもね……もう少し気分が落ちついたら、少しだけなら、フルーツなら食べれそう」

「うんうん、 フルーツね。用意しておく。みぃが食べれそうな物知れて良かったよ」

「流石、桜だな。小児科の看護師ならではの発想だよ」

「まだまだだけどね。こんな風に子ども達と接することは多いよ」

「私、子どもじゃ、ないもん……」

ふてくされるみぃを見て、苦笑する。

「そんなの分かってるよ。でも、食欲ないのは子どもも大人も一緒でしょ?みぃが子どもだからと思ってるんじゃないよ」

桜はみぃの気持ちを汲み取りながらも諭している。

こうやって日頃子どもたち相手に仕事してるんだろうなーという一面が見れた。



「っっ‼」

突然、ぎゅっと目を閉じたみぃ。

頭痛の症状かな……

「みぃ?どうした?」

俺より先に葵が気づいていたみたいだ。

「ん……ちょっと……頭痛がするの」

「………ちょっとじゃないよな?我慢しなくていいんだよ?」

葵の言葉に、うるうると涙を溜め始めたみぃ。

「泣かなくていいよ。どの体勢が楽かな?」

そう言いながらみぃの頭を撫でる葵。

「………もう少し倒したい」

「わかった」

そう言いながら、ゆっくりベッドを倒して行く葵。

「これくらいでどう?」

「うん、少し楽になった」

みぃの言葉を聞いてホッとした葵と桜。