pipipipi……

❲はい❳
❲あ、司?みぃちゃんの事で相談あるから、みぃちゃんのとこに来て❳
❲分かった。すぐ行く❳

「司、すぐ来るよ」

少しすると

「樹、みぃの事で相談って?」

そう言いながら司がやってきた。

「司さんお疲れ様です」

「あ、葵もいたんだな。お疲れ」

葵を見つけて、葵の肩にポンと触れた司。

「みぃちゃん、治りが良くないだろ……少し強い薬に変更しようかと思ってて、その相談。体力消耗してるし少しでも早い方が良いと思う」

「…………肺炎の時はこの薬で快方に向かうんだけど、今回は厳しそうだよな。副作用出ると思うけど変更しようか……。葵もそれでいい?」

「え?あぁ、はい」

葵は、俺や司に意見を求められて驚いている。

「葵もみぃちゃの状態を把握している一人の医者として意見を聞いたんだよ。研修医も一人の医者だからね」

「っっ‼ ありがとうございます……あの、強い薬になると副作用も強く出ることもありますよね……出来ればなんですけど、嘔吐が含まれるものは避けてあげたいなと……」

葵の言葉に俺も司もハッとする。

今でも既に体力がなくなっている状態で、嘔吐が出てくるのは体力が更に消耗されることになるな……

少しでも早く治してあげたいという思いから、みぃちゃんの辛さを理解してなかったな……

「葵の言う通りだな。嘔吐が出るものは出来るだけ避けよう。これとかはまだいけそうかな」

副作用はあるものの、軽くすむ人が多い薬だ。