「少し、葵の様子見させてもらってもいいですか?」

「もちろんよ。お医者様の日向くんが診てくれたら安心よ」

「それでは、お邪魔します」

葵の部屋へ向かった。

ベッドには、少し寝苦しそうにはしているものの、ぐっすり眠っている葵がいた。

俺は少しだけ聴診をした。

大分回復してきてるな。流石だな……



「ん………ひな兄?」

俺の気配に気付いたのか、目を開けた葵。

「体調どうだ?」

「どうしてひな兄が?」

「葵の体調気になって、来たんだ」

「ごめんね、ありがとう。でもしっかり眠れたから、大分体軽くなったよ」


顔色も大分良くなってるもんな……

「それなら良かった。しっかり春子さんのご飯食べてしっかり寝るんだよ?」

「うん、ありがとう」

「葵、起きたのなら、ご飯食べない?」

一緒に部屋に来ていた春子さんが葵の食欲を尋ねた。

「ずっと寝てたから、お腹空いた〜」

「食欲がありそうで良かったわ」

春子さんもホッとしている。