「みぃ、入るね」

つーくんの声が聞こえて、カーテンの隙間からつーくんがやって来た。

「葵、連絡ありがとな」

「いえ、俺が丁度傍にいた時に目が覚めたので」

「そうだったんだね。みぃ、体はどう?」

「ケホケホ、からだ、おもい」

「痛いところは?」

「ここと、ここ」

指を指したのは頭と胸。

少し前から頭痛がしてきてて、咳をする度に胸も痛む。

「葵、結果出てないか樹に確認してきて」

「っはい‼」

葵はあっという間に出ていった。

「葵がしたと思うけど、俺も聴診もするね」

つーくんも真剣な顔だ……

私、良くないのかな……
 
体の暑さはなくなったけど、さっき葵はちゃんと下がってないっていって言ってた。

酸素マスクも点滴もついてるし、当分は入院だよね……

「みぃ、少し動けそう?」

「え?」

「胸のレントゲン撮りたいんだよね」

あのおもい服着るのかな……

「すぐに終わるから。動くの無理そうなら、そこまで運ぶし」

あ、撮ることは決定なんだね……

でも、動くのは正直辛い。

「……ちょっと、むり、かも……」

「分かった。じゃあ俺たちで移動させるね。少しだけ立ってて欲しいから、そこだけ頑張ろうな」

コクンと頷くと、優しく微笑んだつーくんが頭を撫でてくれた。