司さんにみぃの状態を連絡しながら、病院へ向かう。

「葵、こっちこっち」

司さんと樹さんが救急外来の前で待っていてくれたので、俺はみぃを抱き上げて向かった。

「意識は?」

「マンションに戻って見つけてからありません。熱も高いです」

「わかった。とりあえず車、駐車しておいで。それから戻ってきたらいいから」

「分かりました」

俺は樹さんに促されて車を駐車場に停めに行った。

少し気持ちが落ち着く。

樹さん、きっと落ち着かせるために一旦離してくれたんだろうな……

そのお陰か冷静になっていく自分が分かった。

 
救急外来へ急いで向かう。


「先生、40度越えてます」

「解熱剤の点滴入れて‼ あと、アイスノン用意して。冷やさないと熱下がらないから」

「樹さん、戻りました」

「葵、落ち着いたな」

「はい、ありがとうございました」

やっぱり樹さんの配慮だった。

「みぃちゃん見つけたとき何度だった?」

「39.8度です」

「分かった。前兆とかあった?」

「ここ最近、朝と夜に会うだけの日が続いてたので、把握出来てないです」

「了解。司の検診には行ってたよな?」

一緒に暮らし始めてから、みぃが検診を行かなかった場合、俺に連絡が来ることになっていて、その連絡がなかったから、検診は受けているはずだ。