「う、ん」

「体温、計れてた?」

「38.3度だった」

「頑張ったな」

つーくんが褒めてくれて、嬉しかった。

「でも熱、上がってるから頑張って下げようね」

やっぱり上がってるんだ……

「はぁい。つーくん、葵は?」

「今は夜中だからね。朝には来るよ」

「そっか。心配、かけて、ごめんね」

きっと、私が目を覚まさないから泊まり込んでくれたんだと思う……

どうして私は弱いんだろう……

そう思うと自然に涙が溢れてきた。

「泣かない、泣かない。苦しくなるよ。」

私の頭をポンポンしながら、落ち着かせてくれるつーくん。

「眠れそうなら一度眠ろうか。目眩抑える点滴追加しておくよ。次目が覚めたら葵に会えるからね」

つーくんの優しい言葉にスーっと意識が遠退いた。