みぃちゃんが会社での体調不良があってから、みぃちゃん自身が無理しないように気をつけているからか、定期検診以外で病院で会うことは減ってきたこの頃。

何気ない日常が穏やかに流れていた。



そんな冬が近づいてきたある日……




私とひなくんは久しぶりに休みが同じで朝から一緒にお出掛けする約束をしていた。


家の外でひなくんが来るのを待っていると、私の前にゆっくりと車が停まった。

「由奈、お待たせ」

運転席から顔を覗かせたひなくん。

「おはよう。迎えに来てくれてありがとう」

車に乗り込みながら会話する。

今日は車でドライブ。

「寒かったんじゃない?大丈夫?ブランケット使う?」

助手席に置いてあったブランケットを手に取るひなくん。

「ありがとう」

少し寒かったので、借りることにした。

「車の中も寒かったら教えてね」

「うん、今は暖かいから大丈夫だよ」

この気遣いは、なかなか出来るものじゃないよね……

ひなくんはほんと気が利くし、優しい。

どうして今まで彼女がいなかったのか不思議で仕方なかったので、以前聞いてみたことがあった。