そっと寝室を出て、リビングへ向かう。

「どう……だった?」

彩は心配そうに聞いている。


「ちょっと熱が出てきてる。呼吸も早いからまだ熱上がるかも」

「そっか……朝には下がるといいんだけどな……」

「とりあえず、寝る前にもう一回診ておくよ」

「お願いね。頼りになるパパね」

「最初の異変に気づいた彩も流石だよ」

「酷くならないといいんだけど……」



少ししてから新の様子を見に行く。
 
呼吸が荒くなっていて、首もとにてを当てると、さっきよりも熱が上がってるようだった。

「ぱぱ……」

新はうっすら目を開けた。

「お熱上がってきちゃってるね。どこがしんどいか分かる?」

「あたまいたい……さむい」

「よく言えたね。お熱上がってきてるから頭が痛いんだよ。寒いのもまだお熱上がるからかな……。病院行こうか」

「いたいことする?」

「しないよ。もしもしとお口あーんくらいかな」

俺の言葉を聞いてホッとした表情を見せた新。

こういうところを見ると、年相応の反応で安心する。

新は大人の中で育ったから発言や態度が大人びていることがあるから……