コンコンコン

「はぁい」

返事をすると入ってきたのは、つーくんだった。

「お、新と彩ちゃんが来てくれてたのか。新、こんにちは」

「つーくん、こんにちは」

「彩ちゃんも久しぶりだな」

「ほんと。彼方から話は聞くけど会うのは久しぶりね」

「新もおっきくなったなー。何歳になったんだ?」

「ごさいっ‼」

「そっかー。すっかりお兄ちゃんだな」

「へへ。ねぇ、つーくん。みぃ、たいいんできる?」

あっくんの可愛い問いかけにつーくんも少しだけ困ってる。

「んー、すぐには出来ないけど、良くはなってるから、もう少ししたらかな。新はみぃと遊びたいもんな」

「うん。みぃが、もっとげんきになったら、おでかけするのー」

「そっかー。楽しみだな」

「うんっ‼」

つーくんって意外と子ども扱い上手いんだよね。


あ……私で慣れてるのか。

そう言えば、高校生の頃のつーくんも優しかったな。



「さて、みぃ。診察ちょっとさせてもらうよ」

突然医者モードになったつーくん。

「はぁい」

私の返事を聞いて、つーくんは診察を始めた。

聴診、血圧、体温、貧血の具合、問診……

一つ一つ丁寧にしてくれる。


それをあっくんは診察を興味津々で見ている。

もしかすると……将来かな兄みたいに医者になってから家を継ぐって事…あるかもね。