「みぃ、調子はどう?」

回診の時に司さんがやって来た。

「痛みがなくなってきたよ」

「そっか、良かったなー」

そう言って、チェックシートに目を通してから、診察を始める。

「診察するね。…………うん。音は悪くないよ。今回は喘息出なかったね。喉見るよー。腫れも引いてきたね。痛いのなくなったじゃない?」

「うん、喉が痛いのはなくなったよ」

「じゃぁ、少しずつ飲んだり食べたりしてみようか。お白湯は飲めそう?」


司さんの言葉にビクついたみぃだけど、いい返事が聞けた。

「………………うーん、やってみる」

まだ熱は高いものの、こうやって会話ができるのは良いことだった。


みぃの答えを聞いて、俺はお白湯とコップとタオルを用意した。

「みぃ、早速やってみよ。体少し起こすよ」

声をかけて、みぃの体を支えながら起こして、枕を背中とベッドの間に挟んだ.

「葵、ありがと」

みぃの笑顔が見れただけで、俺は嬉しかった。


「いいえ。少しでいいから飲んでみようか」

そう言って、お白湯の入ったコップを手渡す。

「ゆっくりでいいからね」

今まで黙って見守ってくれていた司さんも声をかける。


ゆっくりコクンと一口飲んだみぃ。


「大丈夫そう?」


「…………うん、大丈夫みたい。良かった」

みぃ自身もホッとしている。