熱が出て弱っているみぃは、いつも以上に情緒不安定だった。

みぃが落ち着くまで俺はみぃの頭を撫でていた。

「あおい……ケホケホ……いたい」

そう言って涙を溜めるみぃ。

代わってやれるものなら代わってやりたい。

みぃばかり辛い思いをしている。

みぃの手をきゅっと繋ぐことで、側に居ることを感じてほしかった。

俺の気持ちが伝わったのか、みぃの体力の限界が来たのかは分からないけど、みぃはスーッと眠った。

早く良くなりますように……

ひな兄の真似をして、頭にそっと手を置いた。




それからのみぃは、結局熱がなかなか下がらず、高熱と痛みで一週間苦しんだ。

意識が朦朧とすることもあり、ひな兄と俺とかな兄が順番に付き添っていた。

抗生剤の点滴のお陰か、喉の痛みが少しずつなくなり、熱も下がる兆しが見え始めたのは、高熱が出てから、2週間後だった。



その頃には、寒さではなく、暑さを訴えていたので、氷枕や冷えピタ、保冷剤で冷やしていた。

「あおい……」

「ん?」

「熱、下がってる?」

みぃの問いかけにチェックシートに目を通す。

ピーク時よりは下がってるけど、ずっと高熱キープだな……

「んー、下がってるけど、まだまだ高いよ。みぃもまだ辛いでしょ?」

俺の問いかけに苦笑いするみぃ。

「でも痛いのはなくなったよ」

「抗生剤のお陰だね。後は熱下げような」

にっこり笑うみぃを見て、笑えるようになったことが嬉しかった。