「それなら俺も思い出してたよ。二人が三歳の頃の事」

「かな兄も?」

「みぃが可愛い事するから思い出したんだよ」

「可愛い事?」

私、何しちゃったんだろ……

「それは内緒。言ったらもうしてくれないでしょ?」

かな兄はよくわかってる。

「……気をつけよっと」

「ふふ。俺はいつでもしてくれていいからね」

かな兄の嬉しそうな顔を見ると、何をしたのかは分からないけど、良かったんだと思った。

「俺も美晴の可愛いところ好きだよ。だから、内緒~」

ひな兄まで……


「かな兄、ひな兄。後で俺にも教えて」

「ハハ。いいよ。葵も小さい頃は可愛かったよな~」

「え?俺の事も思い出したの?」

「当たり前だろ?一緒にホットケーキ作ったの覚えてない?」

「……覚えてる。あの頃兄貴あんまり遊んでくれなくて、かな兄が一緒に遊んでくれたのすっげー嬉しかったから」

「あの頃の事を思い出したんだよ」

「ひな兄の思い出には俺出てきた?」

「いや、湊が出てきたよ。だけど会話の中で葵は出てきたけどね」

いろいろ聞いてる葵がなんだか可愛い。

「俺はいつまで経っても、兄貴やかな兄やひな兄に追いつけないな……」

「「当たり前だろ!!何歳離れてると思ってるんだよ!!」」

かな兄とひな兄は声を揃えた。

「ふふふ」

三人のやり取りを聞いて思わず笑ってしまった。