言葉ある大切さ。

言わなくてもわかるとか
そんなの超能力者じゃないからできるわけない。

きっとあの時彼氏と喧嘩してなかったら
こんな後悔生まれない

「ご臨終です」


ご臨終って何?
そんな狸寝入りなんてしてないでさ

どれだけ呼びかけたって返事もしてくれなかった。

私は昨日彼氏と喧嘩した。
喧嘩をした理由は些細なことで

「いつまでも強がってんな」

そんな彼氏の一言だった。

「じゃぁ凌雅が不安にさせなきゃいいじゃん!」

って当たっちゃったんだ。
だって不安だったんだもん。

強がるなって言われたから素直になったんじゃん。

そしたら
…雨降ってんのにどっか行っちゃったんだ。

こんな雨の中傘もささずに。

私はほっといたんだ。
最近、喧嘩ばっかりだったから正直彼氏の気持ちがわからなかった。

そのまま私も泣き疲れて寝ちゃって
雨はずいぶん小降りになってて

午後6時を回って彼氏に連絡しても
返事がなくってもう終わりでいいやって思ってたんだ。

そしたら午後9時電話がかかってきて出たら

「◯◯署の者ですが」

わけわかんない。
次は私の彼氏が何をしたんだって思ってた

そしたら…
「午後8時過ぎ頃交通事故に遭われまして
即死状態でした」


って私は急いで病院まで急いだんだ。
連れて行かれたのは霊安室で彼氏は少し悲しそうな辛そうな顔をしていた。

私は11時過ぎくらいに帰ってきた。

明かりもない部屋

「ただいまぁ」

って言ったって
誰も返事すらしてくれない

こんな生活慣れてたじゃないか。
一人暮らしを始めて2年ずっとこうだった。

元に戻っただけそう言い聞かせようとしてもダメだった。

灰色に戻った景色を桜色に変えたのは



紛れもなく蒼空でした。



私は最近
なんで喧嘩ばっかりだったのか気づきました。

「ありがとう」

「ごめんね」

そんな言葉を失ってたから。

「大丈夫?」

「あたしが話聞くよ」

そんな思いやるの気持ちすら失ってて。

いつも蒼空が

「おかえり」「大丈夫?」「ありがとう」「ごめんな」

そんな言葉を私に与えててくれたのです


私は蒼空が
いなくなってから事の重大さに気付きました。

灰色の灯のない部屋に帰ってきて
ようやく彼氏が帰ってこないんだってことを飲み込んで
ようやく私は泣きだしました

最後に聞きたかった
私のことを嫌いになったからあの時家を飛び出していったのか

それすらも聞けずに



特別が「当たり前」に変わることの恐ろしさを知りました。


「おかえり」
って言葉には人に存在価値を与えます


「大丈夫?」
は、時に「大丈夫だよ」って魔法の言葉になります


「ありがとう」
は、時間の特別さを教えてくれます

「ごめん」
は、相手の傷を理解してそれに寄り添っている意味を持ちます








みなさん
「ありがとう」の対義語を知っていますか?

それは「当たり前」です


「ありがとう」は「有り難う」
「ありがたい」「有る」ということが普通では「難しい」

つまり、特別だって言うことです

「当たり前」っていうのは
有ることが当然であるということです

こうやって日々生きていく中で

「あって当然」なものなどないのです

この世に存在するもの、してもらえることはどれも「特別」なのです





みなさん
言葉がある大切さに気付いていましたか?







大切な人をなくしてからでは遅いのです。