学ラン
セーラー服

そんな
きちっとした
カッコをすれば
自分がもう
『幼い』では
済まされない場所に
踏み込んでいるんだなと
思えた

同じ輪の中にいた
男の子と女の子が

男と女
二つの輪に
少しずつ
分かれようとしていた

それが
余計に章弘を
遠くさせて
あたしを
悲観的にさせた


章弘は結局
どこの部にも
入らなかった

大好きだった
バスケを捨てて
何を見つけたと
ゆうのだろう

見えない
章弘の心を
知ろうとするのは
もう
無謀なことだった


あたしは
中学に入って
親友と呼べるまでの
友達と出会った

あたしの世界は
少しずつ
色づき始めていた

でも
それと反比例するように
章弘との日々は
日に日に
色あせていくようだった


ある日

友達3人と横並びで
廊下を歩いていると
向かいから
章弘が歩いてきた

最近ではめったに
学校で見かけない
章弘

背はますます高くなって
幼かった顔は
凛々しく
さらさらだった髪は
きゅっと
ワックスで立てられていた

学ランが思ったより
似合う