救世主

「君、かわいいね〜!俺達とカラオケでも行かない?」

「や、やめてください!」

「は?俺達の誘いを断るって言うのか?」

誰か…助けて…

「やめろよ!嫌がってんだろ!」

突如現れた救世主。

「あー?なんだてめぇー!」

「こいつの彼氏だ。文句あんのか?」

…え?い、いま、彼氏って…

「チッ。覚えとけよ!」

ヤンキーが去っていった。
はぁ〜…助かった〜…

「あ、あの、助けてくれてありがとうございました!」

「あ、うん。俺あーゆーの1番嫌いなんだよね。だから…つい…」

そう言って、ニコッと笑う彼。
か、かっこいい…こりゃモテるな。

「ん?どうかした?そんなに人の顔見て」

「い、いえ!なんでもありません!」

「そっか」

再び私に向けられる笑顔。
やっぱりかっこいいな〜…
あ!そーいえばさっき!

「あ、あの…」

「ん?」

「さっき…彼氏って…」

「あー…ごめんごめん!必死だったからつい…ね。てかさ、君、名前は?それ、うちの学校の制服だよね?ってことは、君も聖高?」

…あ!よく見れば、同じ学校だ!
でも…こんなかっこいい人いたかな?

「あ、はい!えっと…2年C組の七瀬かこです!」

「俺は、3年A組の藤堂直樹。よろしく!」

直樹先輩か…

「はい!よろしくお願いします!じゃあ、私用事あるんで失礼させてもらいます!今日はありがとうございました!」

「おう、明日学校でな!」

「はい!」