「え、私がですか!?」


朝、部長に呼びだされて何かと思いきや…

私は究極の選択に迫られていた。


「そうだよ。キミの仕事熱心な姿はいつも見てるし、今回の企画もキミなら上手くやってくれるだろう」

「でも、」

「普段の仕事ぶりを評価しての判断だ。何か不満か?嫌なら他の奴に任せるが」



どうしよう。
この企画の参加は、ずっと私がしたかったものだ。

新商品のスイーツを企画することが出来る。
それがしたくてこの会社に入社したんだから。

だけどメンバーに…


部長から渡された資料の中に、


『中津 健』


の文字。

名前を見ただけで、こんなに胸が騒ぐ。

中津さんと関われるチャンス。
でも少し怖い気持ちもある。

もっと中津さんへ深入りしちゃいそうで…


「どうする?」


部長からの返事の催促。

この選択で私の運命って決まったりするのかな…?


そう思うと、


「やります!」


返事をしていた。