部屋に案内されると…そこには管がたくさん繋がれている祖母が寝ていた。
『おばあ』
いつもそう呼びかけると優しい顔で「どうしたの?美愛」と声をかけてくれる。
けど…声をかけても、
私が求めている祖母の声は聞けなかった。
「担当医の石井と申します。娘さんにも伝えたのですが」と、ベッドの横にいた女性をさした。
誰…
娘って、誰の娘?祖母の娘?
私の時間が止まった。
でも医者は何もなかったように話し続けていた。
けど、胸をはって言える。
『おばあに娘はいません』
私は医師の目を見て言った。
「え?」と、医師は驚いた顔で私の顔を見る。
『帰って』
「こうなるまでに電話にも出ず、男と遊んでいたんでしょ?あなたのせいで私のところに連絡が来たのよ」
『ごめんなさい。満足するまで謝るので早く帰ってもらっていいですか?』
「冷たい人ね。」
『誰が?あんたにだけは言われたくない。』
「この人に育ててもらっただけあるね」
『人間一人育てられなかった人には言われたくない』
「…」
『一生現れないで』
殺せるものなら殺したい。
今すぐ。
目も合わせたくないし、同じ空気さえ吸いたくなくて…逃げるようにして屋上にきた。

