私は我慢をしたけど、蓮にはバレバレ。

…だったはず。






悔しいけど、

蓮には隠し事ができない。









涙目の私を見た蓮はこれでもか、っていうくらい強く強く抱き締めてくれた。


だから、私も蓮の腰に手を回し、必死で抱きついた。











『一緒にいたい。仕事に行かないでって言って、蓮を困らせるよ』

「困らせて」

『…遊ばないで』

「遊んでねぇよ。」

『行かないでって言ったって仕事行くくせに…馬鹿!』

「ごめんな」


と、言って…

私の頭を撫でて、笑顔を見せる蓮。






別れなくてはいけない今。

大好きな人の笑顔を見るのは辛い。






別れる際、涙を流して困らせたのは言うまでもない。