「姉貴、いつもあんなんなんだよ」 「だって…」 「かなりのブラコンで、困ってる」 …さっきまでの胸の中の暗がりが一気に晴れてゆく。 街の音楽だって聖なる日を大切な人と祝う為のものだと、…ちゃんと感じられるように聞こえてくる。 「…女物のプレゼント、何がいいか分かんなかったから」 なんて単純。 今までのことなんか全てすっ飛んでしまうような感覚でいっぱいになって、…晃介のことしか考えられなくなってしまう。