不器用な恋に、口付けを。

なんだけど…、全く可愛げのないあたしはまともに晃介に対して素直な反応をしたことがない。




しかもこの容姿だから会社の女の人達にめったゃくちゃモテるわけで、今の所彼女はいないらしいけどはっきり言って気が気じゃない。




ここで働く女の人達みたいに、ガンガン擦り寄ってゆくような肉食な心を持ちたいものだと悩ましくなるほどで。





「…マーイ？」





そんなこいつはこっちの気なんか知らずに軽々しくあたしの名前を呼んでくる。