君のために恋をする

「あの学校に──」

「次は、和ノ坂高校前、和ノ坂高校前です。お降りの方は…」

ライの声にバスのアナウンスが重なる。

あぁ、大事な時に!

ライは一回あ、と言葉を途切れさせる、と思えばクスッと笑った。

「あ〜あ時間切れーざんねーん」

今度こそ腹が立ったので、ライの右肩を何度も叩く。

「ライのバカー!教えろー!」

あからさまに悔しそうな顔をする。しかしこの悔しさは誰にもぶつけられない。また悔しい。