蒼き華に龍の口付けを

「お、いらっしゃい。そいつが噂の『蒼華』っつー人間か」

開口一番、私の名前が呼ばれるとは。そこまで話は来ていたのかと思うと感心すら覚える。

跳ねている長い茶髪には鹿の角と思わしきものが生えているけど、所々に枯れた葉が付いている。

茶色の羽織と薄茶の着物。着物にはメジロが枯れた木に止まっていて、今にも動き出しそうだ。

片手には煙管を持っていてムクムクと煙が出ている。

目元は一つ目が描かれた半紙に隠されていて分からない。

「初めまして」

「おう。挨拶できる奴は嫌いじゃないぜ?」

ズカズカと私の横に来て、爽やかな笑顔で返す。

「四季神(シキガミ)、お前の妻はどうした?」

ラウリは不機嫌な表情で四季神を見る。私の所を離れてラウリの方へ行った。
この人がここの主みたいだけど、自由な人っぽい。