蒼き華に龍の口付けを

「冗談ですよぉ~。『その子』はお手伝いさんでしょぉ? その簪を欲しいですねぇ」

また、いつの間にか地面に広げられた風呂敷の物中にある簪を指さす。

「一万二百円」

ラウリ、それは高すぎると思う。そう言いたかったが、妖はあっさり出して来た。
貴男の気分は損ねたくないですねぇ。払うお金がいつも高くなる。その言葉を添えて。

私にお金を手渡してきた。

「受け取っておけ」

恐る恐るそのお金を受け取る小判一枚、銭二枚。これは覚えておこう。

「それはねぇ、貴女にお詫びですよぉ。物扱いしまして大変失礼しましたぁ」

「……あ、はい」

絶対失礼した態度で無い気がする。ヘラヘラしているし。胡散臭いし。

「ではでは~」

すれ違い様、私にしか聞こえない声で喋りかけられた。