蒼き華に龍の口付けを

「おやぁ、雑貨屋さん、その人間はどうしたのですかぁ?」

不意に後ろから声がかかった。
ラウリは振り返った。そこには曼珠沙華の咲いた鉢を抱え、狐面を被った男性。髪の毛は頭巾で隠されていて分からない。身長はラウリより低い。

「拾った」

男性はひャひャひャと薄気味悪い声で笑った後「拾って来たのねェ……貴男みたいな人が……へぇ」
完全に馬鹿にされている。そうにしか見えない。

「買わないのなら用は無い。もう行く」

「いいやぁ、物なら買いますよ」

ラウリは足を止める。その反動で私は胸板に顔をぶつけたけれど。
何が欲しい? 言え。おかしな笑い方をする妖を睨む。対して、妖はひャひャひャとまた笑う。そして、指を指す。

「分かるでしょゥ? 貴男が抱えている人間ですよぉ」