連れて来られたのは屋上だった。
給水塔付近のスペースに2人で肩を並べて座る。
景色を見ながら口を閉ざしていれば、ふいに肩を抱き寄せられた。
「何で泣いてたの?」
「……」
「ちゃんと言って」
少し抵抗をしてみたが、私はキミには敵わないんだ。
短くタメ息を吐いて頭を正輝の肩に預ける。
それを当たり前の様に受け入れてくれるキミ。
かなり寒いけれど、心地良い風が頬を撫でる。
それと同時に口を開く。
「山本くんの心の声が聞こえたの」
「心の声……」
「うん、苦しんでいる声だった。
辛そうで、哀しそうで……助けを求めてた」
あの声を思い出すだけで肩が震えてしまう。
「……俺のせい……だよね」
「え?」
思いがけない言葉にキミの方を向けば、正輝は唇を噛みしめて少し俯いていた。
「俺がカンニングの事を言わなかったら。
あの人が苦しむ事なんてなかったのに……」
哀しそうなその声にハッと息を呑んだ。
正輝が苦しまない訳がなかった。
自分の気持ちに嘘は吐けないキミ。
カンニングした事を口に出した事は間違いだとは思っていないけど。
別に山本くんを傷付けたかった訳ではない。
そんな2つの想いにキミは心を痛めつけられてるんだ。
「正輝は間違った事はしていないよ」
「でも!俺のせいで……」
震えるキミの声に開きかけた口が閉じていく。
正輝は何も悪くない。
それは本当の事だ。
カンニングは駄目な事だし、それをやった山本くんは反省をすべきだ。
だから正輝は間違った事は何ひとつしていない。
だけど、きっと山本くんは何かに苦しんでいる。
カンニングを擁護する訳ではないけれど、その苦しみのせいで取ってしまった行動なら。
彼は一生、苦しみ続ける事になるだろう。
給水塔付近のスペースに2人で肩を並べて座る。
景色を見ながら口を閉ざしていれば、ふいに肩を抱き寄せられた。
「何で泣いてたの?」
「……」
「ちゃんと言って」
少し抵抗をしてみたが、私はキミには敵わないんだ。
短くタメ息を吐いて頭を正輝の肩に預ける。
それを当たり前の様に受け入れてくれるキミ。
かなり寒いけれど、心地良い風が頬を撫でる。
それと同時に口を開く。
「山本くんの心の声が聞こえたの」
「心の声……」
「うん、苦しんでいる声だった。
辛そうで、哀しそうで……助けを求めてた」
あの声を思い出すだけで肩が震えてしまう。
「……俺のせい……だよね」
「え?」
思いがけない言葉にキミの方を向けば、正輝は唇を噛みしめて少し俯いていた。
「俺がカンニングの事を言わなかったら。
あの人が苦しむ事なんてなかったのに……」
哀しそうなその声にハッと息を呑んだ。
正輝が苦しまない訳がなかった。
自分の気持ちに嘘は吐けないキミ。
カンニングした事を口に出した事は間違いだとは思っていないけど。
別に山本くんを傷付けたかった訳ではない。
そんな2つの想いにキミは心を痛めつけられてるんだ。
「正輝は間違った事はしていないよ」
「でも!俺のせいで……」
震えるキミの声に開きかけた口が閉じていく。
正輝は何も悪くない。
それは本当の事だ。
カンニングは駄目な事だし、それをやった山本くんは反省をすべきだ。
だから正輝は間違った事は何ひとつしていない。
だけど、きっと山本くんは何かに苦しんでいる。
カンニングを擁護する訳ではないけれど、その苦しみのせいで取ってしまった行動なら。
彼は一生、苦しみ続ける事になるだろう。

