嘘つきの世界で、たったひとつの希望。

『やめなよ』


初めて逢った時のキミの顔。
醜い感情なんて微塵も感じさせない綺麗な瞳。


『……やっぱりまた会えたね、和葉』


教室で再会した時の嬉しそうな笑顔。


『ご飯食べた後に寝ると太るよ』


少し意地悪で、デリカシーの欠片もないけれど。


『駄目じゃないよ。
アンタにはいて欲しい、俺の隣に、ずっと』


でも、どこまでも真っ直ぐなキミ。


『教えようか?勉強』


困った時には必ず手を差し伸べてくれて。


『アンタは何を抱えているの?』

『ねえ、アンタには俺がいるでしょ』


誰にも言えなかった心の闇に気が付いてくれて。


『俺は何があっても和葉の傍にいる。
和葉の抱えているモノを俺も一緒に背負うから……。
だからっ……俺を頼れよっ……』


それでも素直になれない私を。
キミの優しさが包み込んでくれた。


『俺さ……病気なんだ』

『嘘をつくと心臓が鷲掴みにされた様に苦しくなるんだ。
すぐに否定をすれば徐々に落ち着いて来るけど、そのままだと意識を失うほど苦しくなる。
っで……下手すると死ぬかもしれない』


自分の方が私なんかよりずっと辛いモノを背負っているくせに。


『それとさ……アンタは気にし過ぎだと思うよ』

『心の声の事。
別にアンタが心の声を聞けても何も問題ないじゃん』


いつも、キミは自分の事より私を気にかけてくれた。