「……分かったよ」

「約束だからね」

「分かったって。しつこいなー」


面倒臭そうに寝転ぶキミ。
でも、その顔はどこか嬉しそうだった。
私も同じ様に隣で寝転ぶ。


「んー?だって正輝はすぐに1人で抱え込むから」

「それはアンタでしょ」


呆れた顔をされるけれど。
胸がほんわかと温かくなる。

顔だけをお互いの方に向けて笑い合う。
至近距離で見つめ合えば凄く心が晴れ渡るんだ。


「和葉……ごめん」

「え?」

「アンタを俺から離す事が1番イイ方法だと思ってた。
だけど……俺は和葉と離れたくない。
だから……一緒に闘って?」


あっ……。

思わず口を開けたまま固まってしまう。

だってキミがあまりにも優しい顔でそんな事を言うから。

胸が激しく脈を打ったんだ。


「何で黙ってるの?」


大きな手のひらが私の頬を撫でた。


「べ、別に!
仕方がないから一緒に闘ってあげる!
だから……もう離さないで……」


頬にあるキミの手に自分の手を重ねる。


「……うん。もう離さないから」

「わっ……」


急に正輝が私の方に近付いてくる。
そして力一杯に抱きしめてきた。

キミの腕の中は安心するんだ。
目を瞑って幸せを体で感じていた。