風便り〜大切なあなたへ〜






「・・・」


「・・・っ・・」



守屋くんはすぐに私を離してくれた。

私は立ってられなくて、地面にふにゃふにゃと座り込んだ。



「大丈夫か?」



そう言って守屋くんは屈んで、私の手を握ってくれた。

私はうまく息が出来ないまま、守屋くんを見た。



「これ以上、すげえことするんだぞ?お前耐えられるか?」


「・・・」



私は首を横に振った。

普通のキスでも恥ずかしくて死にそうなのに、こんなの絶えられないよ・・。

それ以上なんて、私にはまだ無理だよ・・。



「・・ごめん・・ごめんね、守屋くん・・」



いろんな感情が混ざって、また涙が溢れてきた。

守屋くんは、優しく何回も私の頭を撫でてくれた。



「気にすんな。俺は待つって言っただろ?」


「・・うんっ・・」


「それと、大和って呼べよ」


「・・うん・・大和」



感情が高ぶって、いつの間にか、いつものように守屋くんって呼んでいたことにも気づかなかった。


それから、守屋くんは私を家まで送ってくれた。

別れ際はやっぱり離れ難かったけど、我慢して笑顔で守屋くんを見送った。

守屋くんも笑顔で、手を振ってくれた。

守屋くんの背中が遠くなっていく。

愛おしい背中・・。

守屋くん、淋しいよ・・。

今別れたばっかなのに、もう守屋くんに会いたくなったよ・・。


・・今日はいろいろあったけど、幸せな初デートだった。

学校では見られない、守屋くんが見れて嬉しかった。

私も、新しい自分を発見してびっくりしたよ。

好きな人の前では、些細なことでもあんな風になっちゃうんだね・・。

明日また、守屋くんに会うのが楽しみだよ。

守屋くんもそう思っててくれたら、嬉しいな・・。


・・・明日、学校で先生に会わなきゃいけない。

だけどそんなことよりも、明日、守屋くんと会えるってことの方が嬉しいよ・・。