「・・だから、神社で香月に会った時、俺のことバラされるんじゃねえかって、怖くなった・・でも俺の初めてが、あんなくそババアだって知ったのに、お前は俺から離れないって言ってくれて、すげえ嬉しかった」
「・・・」
「真子なら、全部、受け入れてくれるんじゃねえかって・・だから、お前に話そうと思ったんだよ。だけど、全部話せば、お前は俺から離れていくかもしれねえ・・そうも思って、あの時、お前を失いたくないって言ったんだ」
「・・・」
「それから、どう話し出そうか考えてたら、余計なことまで考え出して、一人で不安な気持ちになってた。お前のことを、放ったらかしにしてたことにも、気づかずにな・・悪かった」
「ううん・・」
あの時、大和、そんなこと考えてたんだね・・。
いつもは暖かい大和の手が、冷たかったのは、私が大和から離れていくんじゃないかって、不安になってたからだったんだ・・。
「・・それで、話し出したら、お前に大嫌いって言われて、目の前が真っ暗になって、頭の中が真っ白になった。真子が俺から離れていくって・・お前の存在が、すげえ遠くに感じた・・」
「・・・」
大和・・。
大和、ごめん・・。
本当に、ごめんね・・。
「でも、お前の泣き叫んでる声が聞こえてきて、泣いてるお前が目に入って、お前には悪りいけど、すげえ嬉しかった」
「大和・・」
「真子は、まだ、俺を好きでいてくれてるって・・」
「うん・・大和、好き、大好き・・話を聞いた今でも、大和を愛してるよ・・」
「真子・・」
「最初はね、そんな話聞きたくないって思った。でも、大和は私を信用して話してくれてるんだから、最後まで大和の話を聞かなきゃって思ったの・・私は大和の全てを知りたい・・そう思った」
「真子・・」
「大和・・辛い話なのに、話してくれて、ありがとう」
私は笑顔で大和に言った。
大和は大きく、息を吐いた・・。
「真子・・ダメだ、俺・・お前のこと、すげえ好き」
大和はそう言うと、私の唇に優しいキスを落とした。
「・・なあ、真子。もう一回してもいいか?」
「うん、いいよ」
私は笑顔で答えた。
いつもはそんなこと聞かないのに、どうしたのかな?
大和、可愛いな・・。
大和は私の返事を聞くと、抱きしめていた腕を離して、私の上に覆いかぶさった。
「大和?」
「キスじゃなくて、こっち。キスもしてえけど」
そう言って大和は、自分のを指差した。
私は目のやり場に困って、恥ずかしくて目をぎゅっと閉じた。
「ダメか?」
「・・・そんなこと、聞かないでよ・・」
「聞く。嫌がってるお前を無理やりするのは嫌だからな」
「・・・」
そういえば、大和、怒ってる時以外は、いつも聞いてくれる・・。
「・・嫌じゃねえだろ?」
そう言うと、大和の手が私の頬に触れた。
私は目を開けて、大和を見た。
「・・うん」
「じゃあ・・いいか?」
「・・・」
私は顔を真っ赤に染めて、小さく頷いた。
大和は優しく微笑むと、ゆっくりと顔を近づけてきた。
私は大和の顔に手を添えて、そっと目を閉じた。
柔らかくて、温かいものが、優しく唇に触れて、私の中は、また大和でいっぱいになった。

