風便り〜大切なあなたへ〜






私は大和にしがみついて泣いた。


どうしよう・・。

大和、なんで何の反応もしてくれないの・・?

私の声、聞こえてないの・・?



「っ・・やだよ、大和・・ねえ、私の声、聞こえてるんでしょ?ねえ、大和!」


「・・・」


「大和、大好きだよ!愛してるよ!何か言ってよ!ねえ!・・大和!」


「・・なよ」



小さいけど、微かに大和から声が聞こえてきた。

私は涙を溜めて、大和を見た。



「泣くなよ・・真子」


「っ・・」



大和は私を見て、優しく微笑みながら、頭を撫でてくれた。

私は、一気に涙が溢れてきた。



「よかったっ・・よかったよ・・大和っ・・」



大和が私を見てくれてる・・。

私の声に、反応してくれてる・・。


私は、指輪をぎゅっと握った。



「やべ・・意識飛んでたかも・・けど、お前、大胆だな・・」



そう言うと大和は起き上がって、私を寝かせると、私の上に覆いかぶさった。



「っ・・大和・・?」


「・・あまりのショックで、薄っすらしか憶えてねえけど・・これ、お前がやったんだろ?」



そう言って大和は、ズボンの下ろされたチャックを指差した。

私はすごく恥ずかしくなって、一気に顔が熱くなった・・。



「なあ・・これの続き、してくれねえか?」


「え?」


「たまには、いいだろ?」


「・・・」



私は大和を見て、首を横に振った。


無理だよ・・。

できないよ・・。



「大嫌い」


「え?」


「俺にそんなこと言っといて、ただ済むと思ってんのか?」


「・・・」



・・そうだよね・・。

大和が、あんな風になるなんて、思わなかったし、私が大和を傷つけたんだから、私が悪いんだよね・・。

私に、拒否する権利なんて、ないんだよね・・。


私は、大和をまっすぐ見た。



「うん・・わかった・・いいよ」


「え?・・いいのかよ?」



大和は、私の言葉に、目を見開いて驚いた。


たぶん、思っていた答えと違ったのかな・・。


私は小さく笑って、大和に微笑んだ。



「うん・・でもその前に、さっきの話、最後まで聞かせて?」



私がそう言うと、大和は少し辛そうな顔をした。



「でも、お前・・聞きたくねえんだろ?あんなに取り乱したお前、初めてだったし・・無理して聞かなくてもいいんだぞ?」


「うん・・でも、いいの。今度は、最後までちゃんと聞くって決めたから・・」



私は大和の顔に、片手を添えて微笑んだ。


・・もう、大和から、逃げたりしないよ。

私、最後まで、大和の話、ちゃんと聞くからね・・。