風便り〜大切なあなたへ〜






私は安心して、目を閉じると、少し眠くなってきた・・。



「大和・・」


「あ?」


「・・ちょっと・・寝ても、いい・・?」


「ああ、安心して寝ろ」


「うん・・ありがとう」



そう言うと、大和は優しく私を抱きしめてくれた。

私は安心して、夢の世界に落ちていった・・。


夢を見た。

目の前には、風香ちゃんと、涼くんが、浜辺で幸せそうに手をつないでいる・・。

隣を見ると、眩しくて、優しい笑顔の大和が、私を見つめてくれていた。

幸せな空間に包まれて、私はとても幸せだった・・。


目が覚めると、大和は、私を優しく見つめていた。



「・・起きたか?」


「・・うん・・ごめんね、寝ちゃって・・」


「俺は嬉しいよ・・お前がこんなに無防備に寝るのは、俺のこと信頼して、安心しきってるからだろ?」


「うん・・大和が、大好きだからだよ」



私は、大和を見上げて、微笑んだ。

大和は、私の頭を優しく撫でてくれた。



「真子・・今日も泊まっていけよ」


「大和・・」



私も、泊まりたい・・。

大和とずっと一緒にいたい・・。


私は携帯をポケットから出すと、お母さんに電話をかけた。

お母さんは、すぐに出てくれた。



『もしもし、真子?』


『お母さん・・』


『どうしたの?早く帰ってらっしゃい』


『お母さん・・今日も大和の家に泊まっちゃ、だめ・・?』



私は大和を見上げた。

大和は私の頭を優しく撫でてくれた。



『ダメよ。早く帰ってらっしゃい』


『・・・』


『いいわね?』



そう言うとお母さんは、電話を切った・・。

私は大和に抱きついた。



「・・ダメだって?」


「うん・・」


「そっか・・」


「うん・・」



大和は、私から少し離れると、私の顔を覗き込んだ。

私は涙を溜めて、大和を見た。



「真子・・荷物まとめろ。送ってやるよ」


「・・・うん」



私は荷物をまとめると、大和の家を出た。

外はもう薄暗くなっていた。

いろんな虫の音が響いていて、私は大和の手をぎゅっと握った。

やっぱり夏の夜は、どことなく不気味に感じる・・。



「大和・・」


「あ?」


「風香ちゃんと、涼くん、元通りなるといいね・・」


「・・そうだな。あいつに元気がないのは、調子が狂うからな・・」