風便り〜大切なあなたへ〜






放課後。

私はいつも通り、大和と手をつないで、教室を出た。

風香ちゃんは、涼と顔を合わせるのは辛いけど、部活にはちゃんと出たいって言って、部活にいった。


下駄箱で、靴を履き替えて玄関を出ると、少し離れた所に見覚えのある人が目に入った。

両隣には、女子生徒が二人いる・・。



「涼くんだ・・」


私は小さく呟いた。


部活にも行かないで、女の子と帰ってるなんて・・。

そんなの、風香ちゃんが可哀想だよ・・。

風香ちゃんは、辛い気持ちを我慢して、部活にいっているのに・・。



「あいつら、どっかで見たことあるような・・・」


「大和・・?」



大和は少し考えると、急に歩き出した。

私は急いで大和の後を追った。



「・・大和、どうしたの?」


「思い出したんだよ」



そう言うと大和は、涼くんのところまで行くと、涼くんの肩を掴んだ。



「おい、あんた」



涼くんは、大和を振り返った。

両隣にいる女子生徒は、大和を見て、少しびっくりした顔をしていた。



「お前、それであいつを守ってるつもりか?」



そう言うと大和は、涼くんの顔を一発殴った。

女子生徒二人は、急な出来事に固まっている・・。

私は慌てて涼くんに駆け寄った。



「っ・・」


「涼くん、大丈夫?」



涼くんは、口が切れたみたいで、口の端しから血が滲み出ていた。



「大和・・!」


「自業自得だ。好きな女泣かして、それで守ってるつもりかよ」


「え?・・どういうこと?」



私は大和を見上げた。

大和は固まっている女子生徒たちを睨んだ。



「人の不幸、食い物にして、楽しいかよ?」


「・・・」

「・・・」



女子生徒たちは、固まったまま動かない・・。


何これ?

どういう状況なの・・?



「行くぞ」



そう言うと大和は、私の手を取って歩き出した。