風便り〜大切なあなたへ〜






次の日、大和の家から、学校に行った。


昨日、制服も用意しておいてよかった・・。


大和の家は、私の家よりも学校に近いから、朝はいつもより、ゆっくりできた。

学校に着くと、昇降口で風香ちゃんの姿を見つけた。



「おはよう、風香ちゃん」



私は風香ちゃんの肩を小さく叩いた。



「あ、おはよう・・真子ちゃん・・守屋くん・・」



そう言って振り返った風香ちゃんは、いつもと違って、全然元気がなかった。

目も赤く腫れていて、私はびっくりした。



「どうしたの・・!?」


「うん・・ちょっとね・・」



そう言うと風香ちゃんは、目に涙を溜めて、私に抱きついた。



「真子ちゃん・・私、もうダメかもしれない・・」


「風香ちゃん・・?」



私と大和は顔を見合わせた。

登校してくる人たちが、私と風香ちゃんを不思議そうに見ていった。



「風香ちゃん、歩ける?」


「うん・・」


「・・屋上行こう?」


「うん・・」



風香ちゃんの返事を聞いて、私と大和は、風香ちゃんと一緒に屋上に向かった。


屋上の扉を開けると、少し強めの生暖かい風が吹いていた。

私と風香ちゃんは、地面に座った。

大和は、私と風香ちゃんより、少し離れたところに腰を下ろした。



「・・・」


「・・・」



しばらくの間、沈黙が流れた。

私は、風香ちゃんが口を開くのを待った。



「真子ちゃん・・」


「・・ん?」


「私ね・・涼と、別れたの・・」


「え・・?」



そう言うと、風香ちゃんは大粒の涙を流して、私を見た。


だって、あんなに仲良さそうだったのに・・。

何があったの・・?



「私ね・・・浮気されてた・・しかも、三股・・」


「え!?」



三股!?

あの涼くんが・・?


風香ちゃんは少し離れたところにいる大和を見た。



「・・・ねえ、守屋くん」


「あ?」



大和は迷惑そうに風香ちゃんを見た。



「どうして男の人って、浮気するのかな・・」


「・・そんなこと、俺に聞くなよ。俺は絶対に浮気なんかしねえよ」


「ちょっと、大和・・」



そんな言い方しなくても・・。

私は軽く大和を睨んだ。



「なんだよ?だってそうだろ?それに、こいつの言ってることは偏見だ」


「偏見・・?」


「男だけが浮気する訳じゃねえだろ?女だってする奴はするんだよ。結局、浮気するかしないかは、そいつ次第なんだよ。こいつに見る目が無かったんだよ」



そう言うと大和は、腰を上げた。



「大和・・」


「俺、教室行くわ」


「え?」


「真子。お前、ちゃんとこいつの話聞いて、慰めてやれよ。今が一番、苦しくて、辛い時だろうからな」



そう言うと、大和は屋上の扉を開けて出ていった。