優しく触れるだけの、可愛いキス。
私には、これが限界だった・・。
「・・それから?」
「え?」
「こんなもんじゃねえだろ?」
「・・・」
「もっと、俺を求めろよ」
そう言うと、大和は軽く口を開けて、舌を見せた。
「え?」
「出来るだろ?」
「む、ムリだよ・・!」
私は顔を真っ赤にして、大和を見上げた。
「・・・しょうがねえな。俺がしてやるよ」
そう言うと、大和は強引に私の口を塞ぐと、私の口を割って、舌を絡めてきた・・。
「んぅ・・・やま、と・・・」
私は体が熱くなって、何も考えられなくなってきた・・。
体から力が抜けて、私は大和にしがみついた。
それから、しばらくの間、大和は私を離してくれなかった・・。
「・・・教えてやるよ」
そう言って大和は、私の頭に手を乗せた。
「え?」
「俺が、バイト始めた理由」
私は大和を見上げた。
大和は優しく微笑んでくれた。
「それだよ」
そう言って大和は、私の首元の指輪を指差した。
「え?」
「その、婚約指輪」
「指輪?」
「・・どうしても、俺が働いた金で、買いたかったんだよ。親からもらった金じゃなくてな」
そう言って大和は、照れ臭そうに笑った。
私は首からネックレスを外して、指輪を手に取った。
シンプルなシルバーに、赤い石が埋め込まれている指輪。
「かせよ」
大和は私から指輪を取ると、プロポーズの時みたいに、私の指にはめてくれた。
「その赤い石は、お前の誕生石だからな」
「ルビー・・」
「・・なんだよ、知ってたのか?」
「うん」
私は大和を見上げて、微笑んだ。
私の笑顔を見て、大和も優しく微笑んでくれた。
「裏、見たか?」
「裏?」
私は指輪を外して、裏を見た。
裏には、私と大和のイニシャルと、小さく英語でFOREVER LOVEと刻まれていた。
「永遠の愛」
「え?」
「そう書いてある」
そう言って大和は、そっと私を抱き寄せた。
「お前への愛は、永遠だ。一生、消えることはねえよ」
「大和・・・」
「ローンで買ったから、まだバイト辞められねえけど、それ以外の時間は、俺は、全部、お前と過ごしてえ」
「うん・・・私もずっと、大和と一緒に過ごしたい・・」
「だから、思ったことがあるなら、なんでも俺に言え。心にしまい込むな。少しでも、不安な気持ちがあるなら、俺を信じて、なんでも聞け・・いいな?」
「うん・・」
私がそう返事をすると、大和は私の顎を持ち上げて、優しく私の唇に、そっと触れるだけの、キスを落とした。

