風便り〜大切なあなたへ〜






私はしばらく、大和の胸で泣いた。

そんな私を見て、祐太は少し気まずそうに部屋を出て行った。


ごめんね、大和・・。

やっぱり私、泣き虫だね・・。

きっと、もうこの泣き虫は、治らないよ・・。

こんな些細なことでも、こんなにも涙が溢れてきちゃうんだもん・・。

いつか大和に呆れられちゃうんじゃないかって、いつも不安だけど、大和はいつも、優しく抱きしめてくれて、頭を撫でてくれるね・・。

それだけで私、また涙が溢れてきちゃうよ・・。



「・・大和っ・・」


「・・泣くなよ」


「嫌いにならないで・・っ・・」


「ならねえよ」



そう言って大和は小さく笑うと、私をぎゅっと抱きしめて、背中をさすってくれた。



「大和っ・・大好きっ・・っ・・」


「ああ・・俺も、真子が大好きだ」



大和は優しく、私の耳元で囁いた。

私は嬉しくなって、指輪をぎゅっと握りしめた。


それから大和は、私の涙が枯れると、今日は用事があるからと、帰り支度を始めた。

私はすごく淋しかったけど、大和を玄関先まで見送った。



「じゃあ、また明日な」


「うん・・」


「そんな顔すんなよ、また明日会えるだろ?」


「そうだけど・・」


「ほら、来いよ」



そう言って大和は、優しく微笑んで両手を広げた。

私は我慢できずに、大和に抱きついた。

大和はぎゅっと私を抱きしめてくれた。



「じゃあな」


「うん・・」



大和は私から離れると、そう言って帰っていった。

私は大和の大きくて逞しい、愛おしい背中が見えなくなるまで見送った。


・・・大和はこの一ヶ月、土曜日はいつも、用事かあるからって忙しそうにしている。

電話をしても、メールを送っても、夜遅くまでは返事が返ってこない・・。

私は大和の用事がなんなのか、いつもすごく気になってるけど、聞く勇気がなくて、今だに聞けないでいる・・。


ねえ、大和・・。

私、寂しいよ・・。

用事だけじゃわからないよ・・。

もっと詳しく教えてよ・・。

いつも土曜日は、何してるの・・?

大和・・。