風便り〜大切なあなたへ〜






朝起きると、体が何かに包まれているような感覚がして、背中に温もりを感じた。

目を開けて、後ろを見ると、大和が私を抱きしめて、気持ち良さそうに寝息を立てていた。



「・・大和・・なんで・・?」



私は体を起こして、大和を見た。

昨日、大和は布団で寝たはずなのに、いつの間にベッドに・・?



「姉ちゃん、そろそろ起きろよ」



そう言って祐太が、私の部屋のドアを開けた。



「・・・・」



祐太は、私と大和を見て固まった。

そのあとすぐ、祐太は、大和を叩き起こした。



「おい、起きろよ!なんでお前がここで寝てんだよ!」


「・・・んー・・」



そう言って大和は目を覚ました。

祐太は無理やり、大和の上体を起こさせた。



「・・なんでお前がいんだ?」


「それは、こっちのセリフだろ!なんでお前が姉ちゃんのベッドで寝てんだよ!」


「あ?・・あれ、俺、いつの間に・・」



そう言って大和は、頭をかいた。



「大和、覚えてないの?」


「あ?・・ああ」



大和の言葉に、祐太は小さくため息をついた。



「姉ちゃんに何もしてないだろうな?」


「してねえよ・・キスしか」



大和は、また頭をかいてそう言った。



「ちょっと、大和・・!」



私は真っ赤になった顔で、大和の腕を掴んだ。



「なんだよ?」


「き、き、ききき、キスぅー!?」



そう叫んで、祐太も顔を真っ赤にさせた。



「なんだよ、お前、したことねえのか?なんなら俺がしてやろうか?」



そう言って大和は、意地悪に笑って祐太を見た。



「だ、ダメ!!」



思わず私は叫んだ。


冗談でも、そんなこと言わないでよ・・。

嫌だよ・・大和が他の人にキスするなんて・・。


私は、大和が他の人にキスする姿を想像してしまって、胸が苦しくなって、涙が溢れてきた・・。



「やだ・・大和・・っ・・」


「ね、姉ちゃん?」



祐太は、びっくりした顔で私を見ていた。

大和は優しく、私の頭を撫でてくれた。



「冗談だよ、お前にしかしねえよ」


「・・っ・・」


「泣くなよ、また脱水症状起こすだろ」


「っ・・うんっ・・」



そう言って私は祐太が目の前にいるのに、大和に抱きついた。