風便り〜大切なあなたへ〜






それから私は、またしばらく眠っていた。

次に起きた時には、外はもう暗くなっていた。

隣を見ると、大和は起きていて、私をじっと見つめていた。

私はすごく恥ずかしかったけど、外が暗かったのが気になって、今が何時なのか心配になった。



「大和・・今、何時?」


「あ?19時半だけど?」



私は、大和から時間を聞いて飛び起きた。



「早く帰らなきゃ・・」


「・・・まだ、いろよ」



そう言って大和は起き上がると、後ろから私を抱きしめた。



「・・・」


「お前がいねえと、寂しい」



そう耳元で寂しそうに囁かれて、私は目をぎゅっと閉じた。

胸が高鳴って、すごくもどかしい気持ちになった。


大和・・。

私もずっと大和と一緒にいたいよ・・。

だけど、今日はダメなの・・。

お父さんが、私の誕生日のために、一旦出張から帰ってきてくれるの・・。


私は、大和の腕を優しく掴んだ。



「ごめん、大和・・今日は私のために、お父さんが出張から帰ってきてくれるの・・本当は、大和とずっと一緒いたいけど、でも、今日は帰らなきゃ・・」


「・・・そうか」


「大和・・」


「引き止めて、悪かったな」



そう言って大和は私から離れた。

大和を見ると、寂しそうな顔をしていた。



「大和・・」


「早く帰ってやれよ、待ってんだろ?送ってやるよ」



そう言って、大和は寂しそうに笑った。

私は胸がぎゅっと締めつけられた。


大和、そんな顔しないで・・?

大和のそんな顔、見たくないよ・・。



「大和・・・大和も、寄ってって?」


「あ?」


「大和に、お父さんも紹介したい・・それに、大和が来てくれたら、私、寂しくないよ?」



そしたら、大和も、寂しくないよね・・?

きっと、大和の寂しいって気持ちは、私と離れる寂しさだけじゃないよね・・?

こんなに大きな家に、一人だから寂しくなるんだよね・・?

私はもっと、大和と一緒にいたい・・。



「・・いいのか?」


「うん」



私は笑顔で返事をした。