風便り〜大切なあなたへ〜






「この間は、殴って悪かったな」


「・・・」



私はびっくりして、目を見開いた。


この人、謝ったりもできるんだ・・。

前に、守屋くんを助けてくれた人だし、こうやって話してみると、そんなに悪い人じゃないのかも・・。



「一つ、俺と取り引きをしないか?お前にとっても悪い話じゃないと思うけど」



結城さんは真面目な顔で言った。



「・・取り引き・・?」


「お前、俺の女になれよ。そしたらお前のこと、香月さんには黙っといてやる」


「え・・?」


「悪い話じゃないだろ?守屋も守れるし」


「守屋くんを・・?」



守屋くんを守れる・・?

私なんかが、守屋くんを・・?



「香月さん、守屋にぞっこんだけど、相手がいないなら、何もしないってさ。だから、あんたのこと勘違いだったって言ってやるよ」



「・・本当に?」


「ただし、俺の女になるならな」


「・・・」


「俺がこの学校に来たのも、あんた探して、香月さんに報告するためだし」


「・・・」


「一日時間やるよ。守屋を守りたかったら、よく考えることだな」



そう言って、結城さんは手を振って帰っていった。


一人取り残された私は、どうしていいのかわからなかった・・。


守屋くんを守れるなら、守りたい・・。

でも、守屋くん以外の人と付き合うのなんて、絶対に嫌だよ・・。

私、どうしたらいいの・・?

守屋くん・・。

守屋くん・・。

守屋くんに、会いたいよ・・。

でも、こんなこと、守屋くんには言えないし、誰にも言えない・・。

私、どうしたらいいの・・?

守屋くん・・。