風便り〜大切なあなたへ〜






全部話し終わると、私は俯いた。


守屋くん、ごめん・・。

全部、先生に話しちゃった・・。


短い沈黙が流れた。



「・・・」


「・・・」


「・・・難しい、問題だな」


「はい・・」



先生は、小さく息をはいた。



「小林・・お前、辛いだろう?」


「・・・」


「守屋も、お前を守るために、学校を休んでたんだな」


「え?」



私は先生の言葉に、顔を上げて先生を見た。



「なんだ小林?お前気づいてなかったのか?」


「・・・どういう、ことですか?」


「守屋のやつ、だいぶんお前に惚れ込んでたからな・・学校行くと離れたくなくなるだろうよ。離れられたとしても、お前のことずっと見てると思うぞ?」


「・・・」


「そしたら、お前が危ないだろ?」


「え?」


「わからないか?香月って人に報告するって言ってたんだろ?たぶんその人が、組長の娘さんだよ」


「・・・」


「守屋の好きなやつ、血眼で探してるんじゃないかな?つまり、小林のことな?」


「そんな・・」


「もう分かっただろ?守屋がずっと小林を見てると、守屋の好きなやつが小林だって気付かれるから、あいつは学校休んでんだよ・・たぶんな」



先生は私の顔を覗き込むように言うと、一息ついて、椅子から立ち、窓の外を眺めた。

私は、自分のせいで、また守屋くんが学校に来れなくなったと分かって、胸が苦しくなった。


ごめんね、守屋くん・・・。

守屋くんが学校に来なくなったのは、私のせいだったんだね・・。

なのに、私、そんなことにも気付かないで、一人で落ち込んで・・。

きっと守屋くんの方がずっと辛いはずなのに・・。



「小林・・自分を責めるなよ?お前は何も悪くないんだからな?」



そう言って先生は、窓の外から私に視線を戻すと、私の頭に手を乗せた。


違うよ先生・・。

私が悪いんだよ・・。

私が守屋くんと、一緒にいたから・・。