風便り〜大切なあなたへ〜






「大和、次行こう!」


「もういいのかよ?」


「うん!」



20分くらい見て、私は満足して守屋くんの手を引いた。

少し大きめの水族館だったから、いろんなところに時間をかけて回りたかった。



「ねえ大和、クラゲだよ!私、初めて見たよ・・」



私は守屋くんの手を引いて、クラゲのいる水槽に手を触れた。

水の中なのに、ふわふわ浮いているように見えて、とても不思議に見えた。



「クラゲって、宇宙人なのかな?」


「あ?なに言ってんだ?」


「だって、宇宙人を小さくしたみたいでしょ?」


「・・・まあな」



そう言って守屋くんは小さく笑った。

私は、守屋くんもそう思ってくれたことが嬉しくて、満面の笑みで守屋くんを見た。



「やっぱりそう見えるよね!」


「・・お前、マジで可愛いな」


「・・・え?」



私は守屋くんの言葉と、まっすぐ私をみつめる瞳に、心臓が大きく飛び跳ねた。



「こんなにはしゃいでくれるなんて、思ってなかったからな」



そう言って守屋くんは、優しく微笑んだ。

私は恥ずかしくなって俯いた。



「水族館、初めてだったから・・嬉しくて・・」


「来たことねえのかよ?」


「うん・・だから、ありがとう」



私は顔を上げて、笑顔で守屋くんにお礼を言った。

守屋くんは、優しく微笑んでくれた。


それから、いろんな所を回った。

イルカを見つけた時も、ペンギンを見つけた時も、宝物を見つけたように30分くらいその場所でずっと眺めていた。

守屋くんは文句も言わずに、ずっと私の手を握っていてくれて、私に付き合ってくれた。


私は、守屋くんと水族館に来れてよかったよ。

今日だけで、水族館が大好きになった。

隣に大好きな守屋くんがいてくれたから、想像してたよりも、ずっと楽しくて、嬉しくて、すごく幸せだった。

近くにいた子供よりも、はしゃいじゃって・・。

少し恥ずかしかったけど、素直な自分を守屋くんに見てもらえて、可愛いって言ってもらえて、嬉しくて、心があったかくなったよ・・。

今日、守屋くんと水族館に来られて、本当によかった・・。