風便り〜大切なあなたへ〜






朝ご飯は、駅前のファミレスで食べた。

朝早かったから、お客さんも少なかった。



「お前、行きたいところあるか?」


「うん・・大和と一緒だったら、私はどこでもいいよ?」



そう言って、私は守屋くんに微笑んだ。

守屋くんは、少し困ったような顔をした。



「嬉しいけど、どこでもいいが、一番困んだよ」


「え?」


「本当にねえのか?行きたいところ」


「・・・」



私は守屋くんと一緒だったら、本当にどこでもいいのに・・。

少し考えけど、行きたいところがありすぎて、私には決められなかった。

海も、山も行きたいし、また遊園地にも行きたいし、映画とか、水族館とか、ショッピングもしたいし、夜景とかも見に行きたい・・。

全部、守屋くんと行きたいから、決められないよ・・。



「守屋くん・・」


「聞こえねえ」


「大和・・」


「行きたいとこ、決まったか?」



守屋くんは私の顔を優しく覗き込んだ。



「行きたいところがありすぎて、決められないよ・・」


「じゃあそれ、全部教えろよ」


「え?」



そう言って守屋くんは、私の頭に優しく手をのせた。



「なんだよ?」


「ううん、ありがとう」



私は、行きたいところを全部、守屋くんに教えた。

守屋くんは、嬉しそうに私の行きたいところを聞いてくれた。



「夜景は夜行くとして、水族館でも行くか?」


「うん」



私は嬉しくて、笑顔で答えた。


守屋くんと電車に乗って、近くの水族館に行くことにした。

電車は、ゴールデンウィークなのもあって、すごく混んでいた。

座席には座れず、守屋くんはドア付近の壁に、私を移動させてくれて、守屋くんは私の前で壁に手をついた。


やっぱりこれ、恥ずかしいよ・・。


私は赤くなった顔で、守屋くんを見上げた。

守屋くんと目があって、私は俯いた。