教頭先生に寄り道するなって言われたけど、私と守屋くんはいつものように、屈んでタンポポに挨拶した。
最近、タンポポに元気がない気がする・・。
「もう、散っちゃうのかな・・」
「・・そうだな」
そう言うと守屋くんは、タンポポの花びらを2枚抜いた・・。
「大和、可哀想だよ・・」
「・・これ、押し花にして、お前にやるよ」
そう言って守屋くんは優しく微笑んだ。
「え?」
私は守屋くんの意外な言葉にびっくりした。
「お守りだ」
「・・大和、押し花とかできるの?」
「俺のばあちゃんがそういうのに詳しいからな」
「・・そうなんだ」
・・知らなかった。
そういえば私、守屋くんの家族のことあまり知らない・・。
守屋くんも家族のことは、あまり話さないから、干渉されたくないんだと思ってた・・。
私、もっと守屋くんのこと知りたいよ・・。
「大和・・」
「あ?」
「私、大和のこと、もっと知りたい・・大和のこと教えて?」
そう言って私は守屋くんを見上げた。
守屋くんは笑顔で答えてくれた。
「なにが知りたいんだよ?」
「・・大和のこと、全部」
「いいけど、そのかわりお前のことも教えろよな」
そう言って守屋くんは、優しく私の頭に手を乗せた。
「うん」
私は笑顔で答えた。
守屋くんは、いろんな事を話してくれた。
家族のこと、友達のこと、好きなもの、嫌いなもの、小さい時のこと、守屋くんは私の質問に、なんでも答えてくれた。
私も、包み隠さず守屋くんに話した。
将来やりたいこととか、結婚したらどうしたいとか、本当に、いろいろ話した。
私は、守屋くんのことが知れて、すごく嬉しかった。
守屋くんにも、私のことを知ってもらって、心があったかくなった。
・・暗くなっても、まだ話し足りないくらいだった。
もっと、守屋くんと話していたい・・。
帰りたくないよ・・。
ずっとずっと、守屋くんと一緒にいたい・・。

