風便り〜大切なあなたへ〜






私はゆっくり目を閉じた。

それと同時に、柔らかいものが、唇に優しく触れた。

私はゆっくり目を開け、離れていく守屋くんの顔にそっと手を添え、微笑んだ。

守屋くんは、私の手に、手を重ねて、優しく握ってくれた。

守屋くんの顔を見ると、幸せそうに微笑んでいた。

私はこの顔が見たかったんだよ・・。

辛そうな守屋くんの顔なんて、見たくない・・。



「なあ、ずっと先の話になるけど・・」


「ん?」


「・・・俺と、結婚してくれねえか?」


「え・・?」



守屋くんは照れたような表情で、まっすぐ私を見ていた。


うそ・・・。

私、今・・守屋くんに結婚してほしいって言われた・・?

私はびっくりして守屋くんを凝視した。

心臓がトクトクトと鼓動を早めているのを感じ、私は胸に手を当てた。



「俺とじゃ・・嫌か?」


「ううん、嬉しいよ・・」



私は嬉しくて、自然と頬が緩んだ。

目の奥に熱いものを感じ、守屋くんに抱きついた。



「本当か?」


「うん」


「・・よかった」



そう言って守屋くんは、私を優しく抱きしめてくれた。


幸せすぎて、夢じゃないかと思った・・。

だけど、守屋くんから伝わってくる温もりは、嘘じゃない・・。

守屋くんの温もりが、これは現実なんだと教えてくれた。



「大和」


「あ?」


「ありがとう、大好きだよ」



私は顔を赤く染め、今の気持ちを素直に伝えた。

守屋くんは、優しく微笑んで私の頭を撫でてくれた。



「ああ、俺も、真子が大好きだ」



そう言って、守屋くんは私の頭を優しく抱えて、そっと抱きしめてくれた。


それから、守屋くんと寝転がって空を見た。

今日は風が強くて、昨日よりも早く、雲が流れていく。

次々と形を変えて、風にちぎれて消えていく・・。

目を閉じると、体育の授業をしている声が遠くから聞こえてきた。

隣には守屋くん・・。

私は、この穏やかな時間が、とても心地よかった。