風便り〜大切なあなたへ〜






チャイムが鳴り、先生が教室に入ってきた。

私は緊張しすぎて、頭が真っ白になった・・。

先生はいつも通り、普通だった。

いつものように、爽やかに笑って、いつものように、明るかった。

だけど、いつもと違うとこが一つだけあった・・。

先生は、私の横を通る時、必ず私の頭に手を置いて、ポンポンと優しく叩いていった・・。



「なんだよ、あいつ」


「・・・」



お昼休み、守屋くんはパンを雑に口に放り込んで、怒っていた。

いつもお昼が一緒の風香ちゃんは、今日は彼氏の涼くんのクラスに授業が終わるなり走っていった。



「お前も、普通に触られてんじゃねえよ」


「うん・・ごめん」



だけど、みんなの見てる手前、冷たくできないよ・・。

俯いた私を、守屋くんは覗き込んだ。



「・・んな顔すんなよ、お前が優しいのは、俺が一番知ってんだから」



そうぶっきら棒に守屋くんは言った。



「大和・・」


「これからどうするか、一緒に考えような?」



そう言って守屋くんは、優しく微笑んで、私の頭を優しく撫でてくれた。


守屋くん・・。



「うん・・」


「・・でも、手紙は読むなよ」


「うん、読まない・・」



私がそう言うと、守屋くんは優しく微笑んでくれた。


私、守屋くんのこの顔好きだな・・。

私は顔に熱が集まるのを感じ、守屋くんから目を逸らした。



「こら、目逸らすんじゃねえよ」



そう言って守屋くんは、私の両頬に手を添えて、ムニっと私の頬を押した。



「変な顔」



私の顔を見て、守屋くんは声を出して笑った。

私は恥ずかしくなり、守屋くんの手を掴んで、離そうと力を入れた。



「んー!」



だけど守屋くんの手はびくともしなかった・・。



「楽しそうだな、先生もまぜてくれ」



聞き慣れた声が、後ろから聞こえてきた・・。