風便り〜大切なあなたへ〜






4時間目が終わり、私と守屋くんは、屋上から教室に向かった。

教室に入ると、みんな一斉に私たちを見た。

守屋くんは気にせず、ヅカヅカと入っていき、自分の席に座った。

私は入り口付近で、足が進まなくなった。



「なにしてんだよ」



そう言って守屋くんは席を立ち、私の手を引いて、私を席まで連れていってくれた。

みんなの視線が、私と守屋くんの手に集中していた。



「真子ちゃん、どこ行ってたの?もしかして、私のせい?ごめんね・・」



前の席の風香ちゃんが、申し訳なさそうな顔で言った。

私は風香ちゃんに優しく微笑んだ。



「ううん、違うよ。ちょっと守屋くんと屋上でサボってただけだから・・だから、気にしないで?」


「うん・・」



風香ちゃんはしょんぼりしたまま、いつものように、私の机でお弁当を広げた。



「ウィンナーあげるから、元気だして?」


「・・ありがとう」



そう言うと、風香ちゃんの顔に笑顔が戻った。



「俺もほしい」



そう言って守屋くんは、私がお箸でつまんでいた唐揚げを、私の手を掴んで、自分の口に入れた。



「うめえな」


「ちょ、ちょっと・・・」


「あ?なんだよ?」



守屋くんは、不思議そうに私を見た。

私は赤くなった顔を隠そうと、俯いた。



「・・・なんでもない」



・・だってこれ、間接キスだし、はい、あーんして?とかに入るんじゃないの?

・・ちょっと違うけど。

でも、こんな堂々とされると、恥ずかしいよ・・。



「真子ちゃん、守屋くんってすごいね・・」



私がいろいろ考えていると、風香ちゃんが小さく言った。

風香ちゃんを見ると、少し頬を赤く染めていた。



「だ、ダメだよ・・」


「え?なにがダメなの?」



私の言葉に、風香ちゃんは私を見た。



「・・・だって、風香ちゃんにはちゃんと彼氏がいるし・・」



私がそう小さく言うと、風香ちゃんは目を丸くして笑い出した。



「真子ちゃん可愛い!大丈夫だよ?守屋くんのこと、取ったりしないから!」


「・・・」